父のことを思い婚約を延ばしていたら結婚する気がなくなってしまいました

二十七歳の独身OL。去年母が急死したため父との二人暮らしです。母が息を引き取ったときの父(五十三歳)の悲しゑのショックがあまりにも大きかったので、私は父を置いて去るにしのび難く、なかば決まっていたで知り合った方との婚約を先に延ばしました。そして約一年たってみて、もうその男性と結婚する気持ちがなくなっているのに気づきました。父がりつばに立ち直って行く姿に接して感動し、男性の理想像を父に見た思いがあり、ついその父と彼とを比べてしまうからなのでしょうか。もともと彼に強く惹(ひ) かれたわけでもありませんでしたが。現在は父との生活が楽しく、結婚を急ぐ気持ちはありません。父は私に「お前は自分の幸せだけを考えなさい」と暗に結婚を勧めます。でも私としては気が進まないのですが……。

〈回答〉婚約がなかば決まっていたという、その男性と、どうしても結婚したくないなら、ずるずると引き延ばさず、きっぱりと断るべきです。いやいやながら結婚というのは、よろしくありませんし、解消の先送りも感心できません。ただし、断る前に、その男性をもう一度、じっくりと観察するようお勧めします。「もともと彼に強く惹かれたわけではない」との文面ですが、出発点はそんなものだったでしょう。しかし、あなたは今回、父親の中にすばらしい一面がひそんでいたことを発見なさいました。これを契機に、あなたの男性鑑識眼は一歩、成長したと推察されます。そこで、この鑑識眼をもって、その男性を再観察してごらんなさい、ふわふわとデートするのでなく、彼の生活態度、仕事のしかた・取り組み方をしっかりとながめ、人生観・価値観・将来のビジョンなどについて徹底的に話し合い、確かめ合うのです。意外な面を知り、評価し直すということは、あり得ます。そうならなかった場合には、婚約解消ですが、その場合でも、いずれ結婚という方向をとるべきです。結婚をむやみに急ぎ、あせるには及びませんが、男の内面性に目を注ぐ識見をもったあなたが、意にかなう人と巡り合ったときには、いつでも結婚へ進むという姿勢をおもちなさい。約一年間、父親と二人暮らしをして、ファーザー・コンプレックスがよみがえったような兆候が見え隠れしていますが、これを、ごまかさずに自覚すること、そして乗り越える努力をすることが肝要です。それが、自分自身のみならず、お父さんをも幸せにし、お母さんの霊を慰める道であることを悟ってください。

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